犬にトマトを与えてもいいのでしょうか?
与える際の注意点などもご紹介していますので
ぜひ参考にしてください。
犬にトマトは与えても良い?
犬にトマトをあげてもいいの?と思われますが、適正量を守れば与えても問題ありません。
しかし、トマトのヘタ、茎、花、未熟な実にはトマチンと呼ばれる中毒物質が含まれます。
明確な中毒量はわかっていませんが、これらを犬に与えるのは避けましょう。
トマトの種は、消化するのは難しいものの、小さいため消化管を通ってそのまま便へ排泄されます。
そのため、特に取り除く必要はありません。
また、トマトをあげることで体に役立つであろうと考えられるおもなもの
トマトをあげることで体に役立つであろうと考えられるおもなもの
- リコピン|抗酸化作用で病気予防と老化防止
- カリウム|利尿作用、高血圧の予防
- βカロテン|健康な皮膚や被毛、粘膜、歯をつくり、維持する
- ビタミンC|アンチエイジング、関節炎などの予防も
- 水分|約94%が水分、水分補給で熱中症予防
トマトの健康成分として知られているのが、「リコピン」。
ポリフェノールの一種で、体を老化させる活性酸素を除去する強い抗酸化作用があることから、人間においてはガンや動脈硬化の予防に役立つといわれています。
また、トマトには「リコピン」のほかにも犬の体に役立つ「カリウム」「βカロテン」「ビタミンC」などの栄養素が豊富に含まれています。
水分も多いので、水を飲みたがらない犬の水分補給に役立てれば、熱中症予防に役立つでしょう。
ただし、トマトには微量ですが、中毒性のある物質が含まれています。
中毒物質は、トマトの茎やヘタの部分、未成熟の緑色のトマトに多く含まれているので、家庭菜園で収穫したトマトや市販のプチトマトを与える場合は、注意が必要です。
トマトをあげすぎるとどうなる?
トマトにはトマチンという有毒物質が含まれており、じゃがいもの芽に含まれるソラニンと似た構造をしています。
トマチンは実にも少量含まれていますが、基本的には葉やつる、熟していないトマトの青い部分に多く含まれ、大量に摂取すると、嘔吐や下痢(血便)を起こす可能性があります。
犬にトマトを与える場合は、赤く熟したトマトの実だけを与えるようにしましょう。
適正な量はどれくらい?
一般的に1日にあたえるおやつやトッピングの量(間食)は、1日に必要なカロリーの10%程度にとどめるべきといわれています。体重1kgの犬が1日に必要なカロリーは約100kcal程度ですので、その10%だと10kcalとなります。
体重1kgの犬にトマトをおやつとして与える場合は、1日最大で12g程度までとなります。
(トマト1個200g、166kcalとして算出。参考:文部科学省の食品成分データベース)
体重3kgの犬の場合 | 体重3kgの犬の標準的な1日の摂取カロリー:約220kcal おやつとして与えるトマトの量は、1/8個弱程度 |
体重5kgの犬の場合 | 体重5kgの犬の標準的な1日の摂取カロリー:約330kcal おやつとして与えるトマトの量は、1/5個程度 |
体重8kgの犬の場合 | 体重8kgの犬の標準的な1日の摂取カロリー:約460kcal おやつとして与えるトマトの量は、1/4個程度 |
※上記の量はおおよその目安であり、実際の犬の体格や運動量によって異なります。
トマトを与える時の注意点
- ミニトマトをそのままあげてしまうと、丸呑みして食道に詰まったり、消化が追い付かずに嘔吐や下痢を起こしたりしかねません。細かく切って与えるようにしてください。
- トマトの葉や茎には「トマチン」という有毒物質が含まれているので必ず取り除いてから与えてください。「トマチン」は緑色のトマトにも多く含まれているので、完熟した赤いトマトのみを与えるようにしてください。
- トマトには微量ですがタンパク質が含まれているので、アレルギーを引き起こす可能性があります。アレルギーを起こすと下痢、嘔吐、痒みを伴う症状などが多く見られます。初めて犬にトマトを与えるときには、少量にしておき、ほかに新しい食べ物を与えないようにしましょう
- トマトにはカリウムが多く含まれています。腎臓に障害がある場合はカリウムを十分に排泄できなくなるため、血中のカリウム濃度が上がり、不整脈を起こしたり、最悪の場合は心臓の動きが止まったりする可能性があります。腎不全などでカリウム制限を行っている犬には、トマトは与えない方がよいでしょう。